この夏、気をつけたい食中毒は?

この夏、気をつけたい食中毒は?

夏に気を付けたい「食中毒」。今季、特に注意したい食中毒の種類や、予防の秘訣、正しい食品の保存方法など専門家に教えていただきました。

A.気温、湿度が高くなる夏場は細菌性食中毒が発生しやすくなる時期です。最近の傾向としては、生肉や加熱不十分な食肉を原因とするカンピロバクター属菌、鶏肉や卵を原因とするサルモネラ属菌、適切に温度管理されなかった調理食品を原因とするウェルシュ菌などによる食中毒が発生しています。

A.食品表示に記載のある保存方法を守ってください。賞味期限、消費期限は開封していない状態での期限です。開封後はできるだけはやく消費することを心掛けてください。食品を冷蔵保存する場合は詰めすぎず、庫内容量の7割程度を目安にしてください。また、肉や魚はできるだけ他の食品に触れないよう気を付けるとともに、ドリップによる汚染を防ぐため、他の食品よりも下段にしまいましょう。
※ドリップ:冷凍肉・魚を解凍したときに内部から分離して出る液体。

A.一般的な細菌やウイルスは熱に弱いため、十分な加熱によってやっつけることができます。耐熱性の調理器具は熱湯消毒が効果的です。また、熱に弱い調理器具の場合は、塩素系漂白剤等の薬剤による消毒も有効です。

A.子どもや高齢者の場合、身体の機能が未発達であったり低下していたりすることにより、症状が重症化する傾向があるため特に注意が必要です。

A.嘔吐、下痢による脱水症状を防ぐため、こまめに水分補給をしましょう。症状がひどい場合はすみやかに医療機関を受診しましょう。また、嘔吐物や便から家族等他者への二次汚染を防ぎましょう。

A.食中毒予防の基本は手洗いです。こまめに手を洗うことで、菌やウイルスを洗い流しましょう。
食中毒は、その原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。細菌による食中毒を予防するため、
・細菌を食べ物に「つけない」
・食べ物に付着した細菌を「増やさない」
・食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」

という3原則を守って食中毒を防ぎましょう。
また、細菌性・ウイルス性食中毒以外にも、近年は寄生虫(アニサキス、クドア)や動物性・植物性自然毒(ふぐ、野草やきのこ)による食中毒も多く発生しているため注意しましょう。

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