ペットと一緒に暮らすことは、お子さんの成長や情操教育にも良い効果があるとされています。
これからペットを家族として迎えるために何が必要なのかを『おおいた動物愛護センター』の所長に伺ってきました。
小さな命を最期まで面倒をみるという当たり前のこと
子どものいる家庭に限らず、ペットを飼うには、「家族」として責任と愛情を持って迎え入れることを忘れてはいけません。特に小さいお子さんがいる家庭では、子育てしながら飼えるか一度じっくり考えることをお勧めします。ペットを飼うことで他者に迷惑をかけないこと、苦手な人や嫌いな人がいることを認識した上で、共生するための“しつけ”も大事です。人間と同じように、他人に迷惑をかけず、家族に負担がかからず、家族で楽しく暮らすことの中で重要なのは“しつけ”です。
当施設では、保護犬・保護猫を管理し譲渡会を開催していますが、譲渡会に参加するためには事前の面談と講習会に参加してもらわなければなりません。様々な理由で保護された犬・猫がいますから、最期まで面倒を見てもらうためにも、誰にでも譲渡しているわけではないのです。大分県ではペットの殺処分を減らすために一時預かり機関として動物愛護センターを設けています。譲渡が決まった家族には殺処分を減らすためにも、一緒に暮らす小さな命を最期まで面倒をみるという、当たり前のことをお願いしています。小さな命のバトンをきちんと繋いでいくことが我々の仕事だと思っていますので、家族できちんと話し合われて譲渡会参加の申し込みを行なうことを前提にしています。

所長
金城 巳代志
きんじょう みよしさん
(獣医師)

おおいた動物愛護センターとは
人と動物のふれあいを通じて互いに共生できる社会の実現を目指し、大分県と大分市が共同で設置、運営する施設。

TEL.097-588-1122
営業時間/9:00〜17:00
休業日/月曜日(祝日の場合はその翌日)、12/29〜1/3


譲渡会の流れ
譲渡の申し込みをする前に知っておくべきこと
- 事前審査の申込
- 事前審査(面談)
- 事前講習会の受講
- 動物愛護センターにて犬・猫の譲渡
- 動物愛護センターによる飼育状況調査
動物愛護センターにいる犬・猫は飼い主に捨てられたり、迷子になって飼い主が見つからなかったり、飼い主の不幸など、様々な理由でセンターにやってきます。譲渡会は、そんな境遇を抱えた動物たちに新たな居場所を作ってあげるための場です。大切な家族の一員を迎え入れるためにも十分に考え、話し合った上で申し込んでください。
*動物愛護センターから犬・猫の譲渡を受けるには 「事前審査」と「事前講習会」の受講が必要です
譲渡会の参加者に聞きました
山本さんファミリー
我が家は2匹の猫とウサギ、犬を飼っていました。1月に愛犬を病気で亡くしてしまい家の中が急に寂しくなり、家族とも話して譲渡会に参加することにしました。講習会を受けて登録さえすれば1年間は有効なので、ゆっくりいい出会いを探せればいいかなと思って。ペットショップに行くよりも譲渡会を選んだのは、センターで働いている知り合いがいて譲渡される動物が増えていることや、なかなか決まらないことなどを聞いていたので、新しく動物を飼う時は愛護センターに申し込もうと決めていました。
我が家に迎え入れて2週間ほど経ちましたが、最初の1週間は先住猫も警戒して一緒に過ごすことはなかったですが、今は同じ空間で過ごせるようになりました。新しく迎え入れた猫も、甘えん坊で子どもたちに抱っこされても嫌がったりしないので毎日楽しいです。でも、子どもたちは新しい猫にかまってばかりなので(笑)、先住猫の相手は親の方が中心です。家族の笑顔が増えたので、みんなで大事に育てていきたいですね。