
新築の際は「家」に意識が向きがちですが、家の周りの設備「外構」も同じくらい大切です。
エイトの伊東さんに“子育て世帯が嬉しい”外構のこだわりポイントを教えていただきました。
子育て世帯は、「外構」の活用度大!
外構とは、家の外側にある構造物や空間のことを指します。具体的には玄関アプローチやカーポート、庭、フェンス、外灯などです。
新築の際は間取りやデザインなど家そのものを重視する傾向にあり、外構を後回しにしたり、なんとなく決めてしまったという人も少なくありません。しかし、子育て世帯は庭を子どもの遊び場にするなど、日常的に外構を活用しているケースが多く、住み始めてから「もう少しこだわればよかった」と後悔する声をよく聞きます。
今回はそうならないために押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。

その1 カーポート・駐車場

カーポート
雨の日のお買い物やお出かけ、特に子どもが小さいうちは大変ですよね。荷物を抱えた状態で子どもの手を引いたり、抱っこしたり…。車の乗降時は傘をさせず、車から玄関までの短い距離でびしょ濡れ、なんてことも少なくありません。
そんな時に便利なのが”カーポート“です。濡れることなくゆっくりと車の乗り降りができるのは、かなり快適。暮らしの質が一気に上がります。玄関の近くに設けることでさらに使い勝手はアップします。


駐車場の台数
最近では、ご夫婦用+来客用または子ども用(成長後)で3台希望する人が圧倒的に多いです。「お客様はそんなに来ないし、子どもはまだ小さいからもったいない」と思う人もいるかもしれませんが、空いた駐車場は物置にしたり、自転車置き場にしたり、自由に使えます。”融通のきくスペース“と考えておくと便利です。
その2 外からの目隠し

フェンス
庭がお隣と隣接していたり、道路に面していると「人の目が気になる」とフェンスを作る人がほとんどです。確かにフェンスは便利ですが、隠しすぎはNG。
外からの視線を完全に遮断すると死角が生まれ、泥棒が隠れやすいなど防犯性能が低下します。さらに、高すぎると倒壊の危険もあります。
子どもの安全を確保するためにもフェンスを選ぶ際は、高さ、格子の組み方や目の詰まり具合などバランスを考えるようにしましょう。


目隠しシェード
庭に面したリビングの窓などに取り付ける目隠しシェードは日差しを遮ってくれるので、お部屋の冷房効率を高めたり、子どもの熱中症や過度な日焼けを防いだり、様々な効果があります。基本的に工事不要で、セットも簡単です。

その3 人工芝
緑が多い庭、憧れますよね。でも「自然物はお手入れが大変だから」と諦めている人も多いのではないでしょうか。そんな人におすすめなのが人工芝です。人工芝は放置しても伸びませんし、下に防草シートを敷いているので雑草対策にもなります。もちろん、柔らかいので子どもが遊ぶ際も安心です。

その4 中庭
文字通り家の中にある庭です。光を取り入れるために家の中央に造ることが多く、外と完全に遮断された”子どもの安全な遊び場“として活用できます。子どもが成長した後も草花を飾って癒し空間にしたり、デザイン性を高めてお部屋と調和させたり、様々な楽しみ方ができるのが魅力です。
ただし、土地に余裕がないと間取りに影響します。中庭を強く希望する場合は土地探しの段階で相談しましょう。

その5 水道・電源

水道
「車をよく洗う」「庭木に定期的に水をあげる」「頻繁に庭でプールを楽しむ」「外で靴を洗いたい」などライフスタイルを考えながらどこに設置するか決めましょう。

電源
水道と同じく「一番よく使う場所」に設置しましょう。将来、電気自動車を購入する予定がある場合は、カーポートの近くがおすすめです。
外構はこだわればこだわるほど快適性や利便性が向上します。子どもが小さいうちは庭で遊ぶことも多いですし、家と同時進行で外構計画も立てておくと後悔がありません。
ただ、こだわれば当然、予算が上がります。家と外構、両方のバランスを考えながら何が必要か、何を優先すべきか、ご家族でしっかり話し合いましょう。
また、外構はご自分で木を植えたり、DIYをしたり、住みながら育てていく楽しみもあります。子どもと一緒に作業するのもいい思い出になるのではないでしょうか。


取材・文/甲斐理恵 取材協力/エイト