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家を建てる際、どうしても気になるのが「お金」のこと。せっかくなら賢く、お得に建てたいですよね。今回はすでにスタートしている2025年度の住宅の補助金と減税制度についてご紹介します。

取材・文/甲斐理恵 取材協力/エイト

 すでに今年度の補助金が発表されました。柱となるのは3省(国土交通省、経済産業省、環境省)連携の「住宅省エネキャンペーン」。新築、リフォーム共に対象ですが、今回は新築に絞ってご紹介します。
 このキャンペーンは昨年度実施された「子育てエコホーム支援事業」に変わるものです。今年度は補助金の選択肢が増え、子育て世帯以外も利用できるようになりました。

 対象になる「GX志向型住宅」「長期優良住宅」「ZEH水準住宅」には、それぞれに断熱等性能等級や1次エネルギー消費量の削減率の基準が設けられています。
 簡単にいうと、家の断熱性能を上げたり、太陽光など再生可能エネルギーを活用して住宅を省エネ化しよう!ということです。

 特に、新設された「GX志向型住宅」は、断熱等性能等級6以上、再生可能エネルギーを除いた1次エネルギー消費量の削減率35%以上、再生可能エネルギーを含む1次エネルギー消費量の削減率100%以上(寒冷地は同75%以上)と厳しい基準をクリアする必要があります。

 今回の補助金に「GX志向型住宅」が加わったことで、国が住宅の省エネ化をこれまで以上に強く推進していることが分かります。その理由は主に2つです。

地球環境を守る

 石油や石炭などの化石燃料を燃焼する際に排出されるCO2は地球温暖化の大きな原因になっています。
 地球温暖化は食料供給や水資源の枯渇など私たちの暮らしに深刻な影響をもたらします。

エネルギーの安定供給確保

 世界的にエネルギーの需要は増えていますが、エネルギー資源(石油や天然ガスなど)には限りがあります。今後も安定供給を続けるためには、今ある資源を大切に使うことが重要です。

 住宅の省エネ化は地球環境、ひいては子ども達の未来のために必要不可欠な取り組みといえます。

 省エネ住宅は、住む人に”直接的な“メリットを多くもたらします。

経済的

 断熱性能を上げたり、再生可能エネルギーを活用することで光熱費を削減することができます。

健康的&快適に過ごせる

 高断熱・高気密の家は夏は涼しく、冬はあたたか。「睡眠の質の向上」「家の中の寒暖差をなくすことでヒートショックのリスクを軽減できる」「結露を抑制できる(お掃除がラク)」など様々な効果が期待できます。

災害への備え

 太陽光発電や蓄電池を設置すると災害時の停電対策になります。

 地球の環境を守り、快適な生活を叶える「省エネ住宅」は住宅業界においてスタンダードになりつつあります。

 家を立てる際にもう一つチェックしておきたいのが「減税制度」。住宅ローンの年末残高の合計額等をもとに計算した金額を一定期間(2025年は13年間)、所得税額から控除することができます。家の性能や所得によって控除額が変わるので事前にチェックしておきましょう。また、子育て世帯には「期間延長」など優遇措置が取られることもあります。

※出典元:国税庁ホームページ

住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合はこちら

 補助金の条件である「住宅の省エネ化」は長期的に見ると大きなメリットのある選択肢です。ただ、住宅の性能を上げれば、当然、予算も上がります。補助金だけで賄うことはできません。予算、先の計画などを考えながら決めるようにしましょう。

 また、補助金には締め切り(予算に達した場合はその前に終了)がありますし、ローン減税は年々減少しています。しっかり使いたい人は早めに動くことをお勧めします。

 それぞれに細かい条件がありますので、気になる人は家を建てる前の段階で、住宅会社にしっかり相談しましょう。