知っておきたい子どもの3大夏風邪 どう対応すればいいの?

夏になるとヘルパンギーナ、プール熱、手足口病と言われる感染症が子どもの間で流行ります。

その症状の見分け方や対処法を大分大学医学部附属病院助教・医局長の前田美和子先生にお伺いしました。

3大夏風邪の特徴 ヘルパンギーナ 急な発熱、口の中の天井奥側の赤い水疱が主な症状。水疱が破れると、唾液や食べ物を飲み込めないほど強い痛みを感じます。 プール熱(咽頭結膜熱) 高熱(39℃以上)、喉の痛み、強い赤みと腫れ、目の充血など。これらの症状が3〜5日ほど続きます。手足口病 手のひら、足の裏、口の中に小さな水疱ができます。発熱や下痢などの症状を起こすこともあります。

Q1

子どもの夏風邪の見分け方はありますか?

まず通っている保育園や幼稚園で何の風邪が流行っているかを確認しましょう。

また、発熱から始まるものは、プール熱かヘルパンギーナですが、プール熱は目が充血しますし、ヘルパンギーナは喉の奥の水疱が特徴です。

同じ水疱でも手足口病は、喉の水疱以外に手のひらや足の裏にも水疱が出てきます。

Q2

病院に連れて行くまでの対処方法はどうしたらいいですか?

お子さんの様子をじっくりと観察してください。特に初めてのお子さんの場合は、ママ・パパはどうしていいかわかりませんよね?そんな時こそ冷静に観察してあげてください。受診先の病院でいつから熱が出たとか、食欲はどうだったかをきちんと説明できると医師も対処しやすいです。あとは脱水症状にならないように水分補給を忘れずに。

Q3

熱がおさまったら登園してもいいんでしょうか?

厚生労働省が定めた基準では、プール熱は主な症状が消えて2日後から。手足口病やへルパンギーナは発熱や口腔内の影響がなく、普段の食事がとれるようになってからとなっていますが、決して無理はさせないように。食欲の低下から、体力が落ちている子もいます。
お子さんの体調不良は保護者も不安になりますが、お子さんが成長するためには必ず通る道です。新型コロナウイルスの影響でこまめな手洗い・うがいが定着していますので、ぜひ習慣づけてあげて下さい

前田美和子先生

大分大学医学部附属病院 助教・医局長
日本小児科学会 専門医・指導医
3人のお子さんを育てるママさん医師。

取材・文/おおいたスール編集部 安部