教えて!子どもの健康 子どものお口ケア

20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。そこで、「80才になっても20本以上の歯を保とう」との願いを込めて「8020運動」が始まりました。楽しく充実した食生活を送り続けるために『妊産婦を含めて、生まれてから生涯を通じて全てのライフステージでお口の健康を保つことが大切』です。今回リトル・ママ、パパ世代に向けて、子どものためのお口ケアについて大分県口腔保健支援センターの方にお話を伺いました。


子どものむし歯の状況は全国平均より悪い状況。実はお口の健康後進県なのです。

3才児 1人平均むし歯の本数

 むし歯の原因であるむし歯菌(ミュータンス菌)は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にはいません。むし歯菌は歯のような硬いところにしか住めないので、歯が生えていなければ生きていけないのです。

歯が生え始める生後6ヵ月頃から感染は始まり、特に1才7ヵ月から2才7ヵ月までの時期に最も感染し定着します。この時期は『感染の窓』と呼ばれ、注意が必要とされています。乳歯の奥歯が生え始めるとむし歯菌の感染率が高まります。その理由は主に以下の3つと考えられます。

歯の本数の増加により
むし歯菌の住み家が
増えたこと
砂糖を摂取する機会が
増えてきたこと
他の菌が
まだ少ないこと

 むし歯を防ぐためには、食べた後や寝る前の丁寧な歯磨き、フッ化物配合の歯磨き粉やジェルを使う、糸ようじを使う、おやつの時間を決める、ジュースなどをだらだら飲まないなどがあります。


 乳歯は永久歯に比べて歯の表面の層(エナメル質)が薄いため、むし歯になりやすいです。特に注意したいのが歯と歯の間と奥歯のかむ面の溝。その予防には、歯ブラシに加え、糸ようじ(フロス)やフッ化物を取り入れた毎日のお口ケアと定期的な歯科健診が大切です。またお口ケア不足はむし歯だけでなく、歯肉炎の原因にもなります。子どもの頃からの正しいお手入れで『8020』を目指しましょう。


保護者のお口の健康に対する意識が、
子どものお口の健康に好影響!

 歯科医師会や歯科衛生士会、市町村など多様な関係機関と連携して、ライフステージごとの特性を捉えた”全世代”の歯科口腔保健の推進のため、『大分県口腔保健支援センター』を設置しました。歯科健診の重要性やお口の健康に関する正しい知識の普及啓発に努めています。リトル・ママ、パパ世代もお子さんと一緒にお口ケアに取り組み、定期的な歯科健診を受けましょう。